中城城跡〈なかぐすくじょうあと)は中城村の標高約160メートルの丘の上に位置し、東シナ海や中城湾をのぞむ絶景の城跡です。
首里城や斎場御嶽・座喜味城などど共に世界文化遺産に登録されたことでも有名、
そんな中城城跡の歴史をわかりやすく、見どころや絶景スポットなどとともに紹介します。
Contents
中城城跡ってなに?
15世紀の琉球王国時代、中城の按司によって築城された城(グスク)。
按司(あじ)とは領主的階級の人のことです。
かつての今帰仁城主の孫で座喜味城を造った按司の護佐丸(ごさまる)という人が、王命により座喜味城から中城城へ移封。
そして勝連城からの攻撃に備えるために、護佐丸は三の郭と北の郭を増築しました。
琉球王国のはじまりでもある三山統一にも大きく貢献した護佐丸ですが、晩年には反乱に巻き込まれて自害をすることになってしまいました。
しかし中城城は護佐丸が亡くなった後も番所や小学校、役所と時代とともに形を変え戦果を免れて今も残っています。
沖縄県の日本復帰の日に国指定史跡に、2000年に世界遺産に登録、2006年には日本100名城にも選ばれています。
中城城跡を楽しむための予備知識
知っておくと便利なことや見どころをチェックして中城城跡をより楽しめるようにしましょう!
所要時間や持ち物
とっても広い中城城跡。
チケット売り場である管理事務所から坂を登って広場を抜けると三の郭と裏門があります。
裏門の奥には北の郭・南の郭・西の郭・二の郭・一の郭。
階段や坂道も多いので全体を見て周るのは時間がかかります。
ささっと見ても40分、しっかり見るなら1時間はかかると思った方が良いでしょう。
服装は歩きやすい格好が良いと思います。ヒールのあるサンダルだと歩きづらい場所も。
自動販売機はチケット売り場(管理事務所)の前にしかないので、飲み物を持っていない人は必ずここで購入しておいて!
コーヒーやジュースなどが売っている小さな売店もあります。
城跡内にバリアフリーの設備はありませんが、敷地の一番奥まで無料のカートで送迎してくれるサービスがあります。
グスクの会というボランティアのガイドさんによる城跡の無料案内もやっています。
所要時間は約1時間、1人から予約可能。
中城城跡について詳しく知りたい人は、希望日の1週間前までに管理事務所に電話をして予約をしましょう。
建造物としてのすごさ
1853年5月、日本を開国に導いたアメリカの軍人、マシュー・ペリー提督が琉球王国を訪れたときのこと。
ペリー提督一行は中城城を視察し、その建築土木技術の高さに驚いたと言われています。
「ペルリ提督 日本遠征記」にもそのことが記されているそうです。
グスクの特徴でもある美しい曲線の城壁は、野面(のづら)積み・布積み・あいかた積みという3種類の石積み技術で造られています。
南の郭で使用されている野面積みは加工してない石を積み上げています。
四角く加工した岩を高さをそろえながら積み上げた布積み。
一の郭・二の郭で見られます。
亀甲乱積みとも言われるあいかた積みは多角形に加工した岩を積み上げてあります。
護佐丸によって増築された北の郭・三の郭は、耐久性と強度が強いあいかた積みです。
絶景ポイントからの眺め
中城城は敵が侵入するのが難しい急な勾配の高台の上にあるため見晴らしがとっても良いです。
三の郭からはうるま市、中城の街並みとともに太平洋が見えます。
西の郭側からは宜野湾や東シナ海が。
正門の奥のカンジャーガマがある場所は、こんなに広々とした草原になっています。
中城湾がよく見える絶景ポイントです。
点在する拝所
中城城跡内には8つの拝所(うがんじゅ)という祈りを捧げる場所があり、その内3つは南の郭にあります。
御當蔵火之神(うとぅくらひぬかん)は首里を遙拝する場所で「すいうとぅし」とも言われます。
小城ノ御イベ(くーぐすくぬおいべ)、通称、久高遥拝所では聖地久高島を拝みます。
そして雨乞イノ御嶽(あまごいぬうたき)。
今でも拝所で祈りを捧げる人が訪れるそうなので、居合わせた時はじゃまをしないようにしましょう。
中城城跡 基本情報
電話番号/098-935-5719( 中城城跡共同管理協議会)
営業時間/9時〜17時30分
定休日/特になし
入場料/大人400円・中高生300円・小学生200円
駐車場/無料駐車場あり
アクセスマップ・所在地
住所 沖縄県中頭郡中城村泊1258番地
※那覇空港から車で約40分
中城城跡周辺のおすすめスポット
沖縄本島中部エリアのおすすめスポットをまとめました。
ランチは那覇の琉球古民家でおいしい沖縄そばを食べられる「しむじょう」へ。
ボリュームたっぷりの本ソーキそばセットがおすすめ。
庭には国指定の有形文化財がいくつもあります。
車で約30分の場所の距離です。