通り池は、宮古島から車で行ける離島「下地島」にあります。
下地島といえば、17ENDや佐和田の浜、中の島ビーチなど美しいビーチがあることで有名ですが、通り池は国指定の景勝地であり天然記念物です。
今回は、通り池の様子や人魚伝説などを詳しく紹介します。
通り池は水中で海へと繋がる2つの池
通り池は、海から繋がっている2つの池です。海から潜って穴をくぐりぬけると、池へ辿り着きます。2つの池も水中で繋がっていて、この特徴から「通り池」という名前がついたんだそうです。
深度によって色々な種類の魚がいて、青を基調としつつ色が変わる幻想的な水中の景色が見られることから「日本のブルーホール」とも呼ばれています。
写真では伝わらないかもしれませんが、とっても大きな池で、内側にある池は直径約55メートル。水深は約40メートル。海側の池は直径約75メートル、水深は約50メートルです。
海に近い方の池は「一の池」、もうひとつの池は「二の池」と呼ばれています。
貴重な体験ができるとあり、ダイバーに人気の有名スポットですが、ダイビング上級者向けの場所なので、必ずツアーなどでプロに同行してもらいましょう。
丸い池が二つ並んでいて目を連想させることから、「世界のすべてを見通す目」という意味で「龍の目」とも呼ばれています。
神秘!水面の色が変化する通り池
通り池は、海と繋がっているので潮の満ち引きに伴って水位が変わることも特徴です。水位が変化する、池の色が変化していきます。
サーモクライン(水温躍層)という、水温の異なる水が接することできる境界面によって、水の色が変化して見えるんだそうです。
通り池はずっと昔、鍾乳洞だったそうで、天井部分が陥没してこのような形の池になったといわれています。水に鍾乳石が多く含まれていることもあり、独特な色のグラデーションが見られるんだそうです。
見晴らしがいい通り池の遊歩道
こちらは通り池の遊歩道です。周囲には高い建物が何もなく、見晴らしばっちり。緑の向こうには青い空と海が広がっています。
通り池の前には、休憩にぴったりな東屋とベンチがありました。夏の日差しは強いので、散策中に東屋でひと休みしてはいかがでしょう。
ちょっと怖い?通り池の人魚伝説
通り池には、「ユナイタマ(人魚)伝説」という古い言い伝えのようなものがあります。
昔、通り池付近に2軒の家がありました。そのうちの1軒に住む漁師が、ユナイタマ(ジュゴン)を捕まえて、半身を切って隣家にも分けました。
ユナイタマが海に助けを求めると、大波(津波)が3度押し寄せてユナイタマを運び去り、波が引いた後には、2軒の家があったところがぽっかりと池になっていたそうです」。
ユナイタマ伝説にはもう1種類あり、後前(あとめー)タカッチャという名の漁師が、人魚を食べるために炙っていたところ、母人魚に助けを求めたため、津波が起きたともいわれています。
ユナイタマ伝説中の大波とは、1771年(明和8年)の八重山地震の津波(明和の大津波)とされているのですが、もっと昔に書かれた「宮古島紀事仕次」という書記に記されていることから、大昔にも津波があったのではないかといわれています。
ほかにも、継子と取り違えてしまい実子を池に投げ捨ててしまった、罪深い母親にまつわる逸話なども残されています。
通り池の行き方
通り池には、広めの無料駐車場とトイレがあります。駐車場に車を停めると、目の前に背の高い木々が生い茂った、少しだけ薄暗いトンネルが現れます。トンネルへ向かってまっすぐ進みましょう。意外と、歩道は綺麗に整備されています。
数十メートル歩いて木々のトンネルを抜けると、明るい空がお出迎え!
さらに進むと通り池が出てきます。駐車方から通り池までは、歩いて5分ほどです。
通り池の設備・基本情報
所在地:沖縄県宮古島市伊良部佐和田
※宮古空港から車で約30分
営業時間:特になし
入場料金:なし
駐車場:無料駐車場あり